インストラクターインタビュー

インドの呼吸法とヨガクラス担当
2021年3月RYS200卒業、第三期生 
RYS200第七期サブトレーナー 

湯澤英美先生(インストラクター)

ヨガとの出会いは?
主人の転勤で、3年近くインドに住んでいました。その時、子供の通っていた学校の中に、保護者を対象にしたヨガクラスがありました。オランダ人のママさんたちがボランティアで教えてくれるクラスで、他に英会話スクールとかもありましたね。そういう習い事に通ってみようかな~って始めたのがきっかけです。
-インドでの生活はいかがでしたか?
当時はまだ子供が小さく、上の子が小学2年生、下の子が年中でした。インドは先進国ではないし、子供の学校のこともあるし、行く前から不安でしたね。蛇口をひねっても日本みたいにキレイなお水が出てくるわけじゃないし、はじめはそういうことも受け入れられませんでした。それと、インドでは現地のメイドさんが家に来てくれるんです。家事をしてくれてありがたい反面、家の中に第三者がいるという生活もストレスでした。
-住み込みで、ずっと一緒に生活するんですか?
いえ、その方は半日だけ通いで来てくれましたが、気疲れしてしまって。メイドさんは働いてるのに、自分だけゆっくりするのも、なんか悪くて(笑)。英語でのコミュニケーションだったので、完全な意思疎通ができず、伝わらないこともストレスでした。
-そういう面でも大変だったんですね…
そうなんです。それから、子供の学校の送り迎えは、完全に親がやることになっていました。アメリカのインターナショナルスクールで、親が子供から目を離してはいけないというのがルールなんです。子供を教室まで送り届けたら、今度は学校内のカフェテリアへ集まり、日本人のママたちとの情報交換。それが、毎日ですよ(笑)!
毎日ってキツイですね(笑)。土日は休めたんですか?
土日は休みでしたが、日本人主催のイベントが結構あるんですよ(笑)。だから本当に、毎日フル回転で身体と心が動いてる。休まる時間が全然なくて、もうクタクタでした。そんな状態だったから、ヨガのクラスに通っていたときは、心から安らげました。その時間だけが、唯一自分の時間だったんです。
-そこでヨガにハマったんですか?
まさかそこで、ヨガを深めようとは思っていませんでした。でも、日本人の先輩ママたちに「インド人から学べるヨガインストラクターの学校に通わない?」って、誘われたんです。その年は忙しくてお断りしましたが、翌年通うことにしました。はじめは気晴らしに習い事として通っていたヨガだけど、ヨガって何だろうという興味はすごくありました。当時は、身体を動かすこと=ヨガだと思っていました。せっかくやるのであれば、趣味程度ではなく、ちゃんと学校に通って勉強しようと。勉強するのであれば、将来的に自分が教える立場になったとしても、そのスキルが活かせればいいなと思っていました。
-インドで学んだインストラクターの学校はどのようなものでしたか?
週2~3回、10か月、10~15時だったかな?インストラクターになるための学校なので、大量の英語の宿題も出るし、先生も容赦ないんですよ(笑)。習ってはきましたが、自分のものにはなっていませんでした。最後に筆記と実技試験がありますが、落とされることはないし、通えばみんな卒業できるので。卒業するとき先生から「これで終わりじゃなくて、ここからがスタートだよ。教えないと先生になれないから。君たちはそういうスキルを勉強しただけであって、準備運動が終わった段階。資格とっても先生にならない人が多いけど、ぜひ先生になってヨガを広めてほしい。」と言われました。
-帰国してからは、どう活動されたんですか? 
帰国してすぐ有名なヨガスタジオに「ぜひやらせてください」っていう勇気はありませんでした。インドの生活が大変だったので、まずは日本での生活の立て直しと、自分を癒す時間が必要でした。帰国して1年くらい空いた頃、日本のお友達から「私たちを対象にヨガを教えて」ってお声掛けをいただいたんです。そこから、公民館を借りてスタートさせました。
-日本でのインストラクター生活がスタートしたんですね
はい。でも自分は先生として成立してないのは、重々わかっていました。教えていても、暗闇の中を手探りでやっているかんじ。自分の先生が近くにいないので、これでいいですか?って確認もできないし。とにかく、すごい不安だったんですよ。でも参加してくださる生徒さんからは「ちゃんと先生だよ!」って温かいお言葉をいただいて。当時は、他の先生と自分を比べたりもしてました。それで自己嫌悪になって、生徒さんの前に立つ資格がないって、自分に自信が持てませんでした。
-その状態から、どう克服されたんですか?
伊勢原で1年くらい、ひとりで細々とやっていたんです。伊勢原の公民館で、3人のヨガの先生方が「伊勢原ヨガ」というサークル活動をしているのも知っていました。自分はひとりで誰にも相談できなかったので、仲間がいていいな~と思っていたんです。そしたら、その中の岡本さんという先生から「よかったらサークルに入って、一緒にヨガを広めませんか?」というメールをいただきました。その時は、ホントに嬉しかった!自分のヨガとしての人生が、またひとつ切り開かれました。
-ラムジュラーでレッスンをすることになった経緯は?
当時ラムジュラーでも活動されていた岡本さんが、インストラクターを募集しているとご紹介してくれました。スケジュールが合わなくて一度お断りしたのですが、月曜日の午前中のレッスンが空いたとのことで、不安はあったんですけど、お受けしました。いいお話だし、ご縁だし、チャレンジしてみようということで。それから、オーナーの有理さんとお会いしました。
-英美さんは、RYS200(ヨガインストラクター養成講座)の卒業生でもあるんですよね?
ラムジュラーでレッスンを開始する頃、RYS200の受講生を募集していました。改めて日本語でヨガの勉強をしたいと思っていたので、ちょうど良いタイミングでした。6人の同期の皆さんも同じような波長で、とても調和が取れた良いクラスでした。新しい繋がりができたことが、今は心の拠り所になっています。
-ヨガを学び直してみて、心境に変化はありましたか?
RYS200を受講してきた1年で、それを、自分の言葉で生徒さんに伝えられるようになってきたというのが喜びですね。インストラクターを始めた頃は不安の方が大きくて、教えることを楽しめませんでした。最近は生徒さんと一緒に、ヨガの静寂な時間を純粋に楽しめています。だから、自分も癒される。大変だったけど、頑張ってきて良かったです。でもまだわかんないですよ、勝手に自分が思ってるだけなんで(笑)。ここからまた自分を成長させていけるかな、やっとそのスタートラインに立てたような気がします。
-今後の展望はありますか?
今は、ラムジュラーと伊勢原の公民館でレッスンを担当していて、お友達以外にも色んな生徒さんにお越しいただいてます。生徒さんから「身体を動かすだけじゃなくて、先生のお話しを聞くだけで癒される」「先生のシャバーアーサナが好き」なんて言っていただけることもあって。それって、最高の誉め言葉ですよね。本当に励みになるし、ありがたいことです。インストラクターをはじめた頃は、自分が壁を作ってレッスンしていたと思います。でも、その壁を取っ払って今の自分を見せるレッスンをすると、生徒さんも見せてくれるんですよね。できない自分があってもいいや、みたいなね(笑)。飾らない自分でいられるので、とても穏やかです。毎回レッスンを楽しみにしてくださる生徒さんのためにも、できる範囲で、できる限り続けたいなという思いはあります。生徒さんありきの自分なので、生徒さんに喜んでもらえれば、それ以上は特に望んでいません。展望というわけではありませんが、これからまた新しい挑戦が始まるんですよ!
-これからヨガを始めたい方へメッセージをお願いします 
コロナになって、今までとは違う生活スタイルじゃないですか。そこに柔軟に対応できる人もいれば、できない人もいると思います。その生活スタイルが合わずに、心と身体に不調が出てきてる人には、まさにヨガの教えがピッタリなんじゃないかな。ヨガは身体を動かすだけでなく、考え方や生き方を示してくれる道でもあります。それがひとつの道だけじゃなくて、何本もある。だから自分に合う道が、きっと見つかると思うんです。たとえ特に不調がなくても、ヨガには興味深い教えがあるので、これからは心と身体、両方からアプローチしていくことが必要になると思います。変わっていく世界と、ある程度隙間を持たせて調和していくことの大切さを、お伝えしていきたいと思います。
-隙間、ですか?
あまりにも全てがピッタリだと苦しいんですよね。仕事と自分がピッタリ、うまくいってもいかなくても。そこにちょっと隙間を開けることで、物事を客観視することができると思います。逃げ道的なかんじですかね。心の隙間があるだけで、違うと思うんですよ。苦しまないで生きていけるんじゃないかな。あくまでもお医者さんではないので具体的な助言はできないかもしれないけど、せっかくの一度きりの人生、快適に生きていける人が増えたらいいですね。

【担当クラス】※担当クラスの内容や時間は変動することもあります
呼吸法とヨガ
毎週月曜10:00~11:15
様々な呼吸法を行い練習する事で感情をコントロールし、日常的に感じる不安やストレス、疲れを手放します。頭もスッキリし、集中力もアップしてきます。呼吸法と共に、いくつかの基本のポーズ(アーサナ)と、インドの伝統的なスーリアナマスカーラ(太陽礼拝)を丁寧に行っていきます。週の初め月曜の朝から太陽へ礼拝し、心身をスッキリしましょう。

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